ラテンダンスの世界

ラテンダンスといってもこちらのブログで紹介するのはクラブスタイルのラテンダンスです。

 

サルサとか、On1・On2とステップをどの楽器を聴いて踏んでいるかでビートの取り方を区別したり、Mamboと呼ばれる種類の音楽そしてダンスがありますが、20~10年前の日本各地にあるサルサバーではSalsa, Bachata, Merengue, Ballenato, 中・南米各地のコミュニティの音楽、ときどきChacha, Boogaloo, Guanguanco, Mamboがかかるものだったと思います。以前誰かがつくったmapがFacebookで拡散されていて、とても面白いと思ったので、いつかまた見つけることがあればシェアします。

オーストラリアではOn2のことをMamboと呼んでいて、On1をSalsaと呼んでいるようです。

個人的にはNY出身や中南米のコミュニティで踊られていたそのまんまの人達と踊ってきたので、ラテンダンスの総称として「Salsa」と呼ぶのに慣れています。今後もそのように表現します。

 

最近ではSensual bachata, ラテンビートと関係のないものも流行っているのでそれが圧しているサルサバーもあるようですが、私個人はラテンビートに傾倒してこの世界に入ったので、当該ブログでは以降、触れません。

 

Animationが爆発的に広まって以来、ラテンにも感染(笑)して、Animation mamboも出てきていますが、Boogalooで面白いと思います。

 

Salsaには

ProfessionalとAmateurがあり

パートナーダンス(Partner work)とソロ(Solo, Shine)、グループダンスもあります。

ステージダンスとソーシャルがあり(踊れていないバーホッパーは除きます)、

コングレスとコンペティションがステージダンスにあたります。

地方ではそのステージダンスを練習するのにパフォ―マンスに出る?出ないというアサインメントが主流かもしれません。

日本では国が支援する文化活動ではなく、財閥が出資している話も聞いたことがありませんので、個人の負担額で支えられているコミュニティだろうという印象です。ですからプロアマの線引きが非常にあやしいです。

 

70年代後半にFania All Starsというグループアーティスト名で、NYで個々のアーティストが団結し、大きなムーブメントを起こした、とされています。その当時、ミュージシャンとダンスパフォーマーとして活躍していた方が現在はMambo Kingと呼ばれ、ダンスグループとして存在しています。世界各国からEddie Torres氏のクラスを受けて、またそれぞれの国で広めています。また、何十年と独自のダンススタイルを構築し、活動を続けているダンスアーティストは星の数ほどいますのでEddie氏だけが神様という訳ではないですが、一番オーソドックスな紹介として必ず紹介される方ですので記載します。

 

特にOn2は8ビートの"eight and”から始まることもあり、シンコペーションのリズムがふんだんにあるので、どの発音も母音が後ろにつくのが大部分な言語、日本語、特に日本語の発音のみで生活している場合、このリズムをダンスステップの重心移動や、ボディムーブメントのひねりを含めて、ビートを表現するかたちで自然にできるようになるまでは困難が伴うかもしれません。

蛇足ですが、フォロワーをリードするリーダーについて、日本では、中南米のコミュニティで踊っていた人の数も少なく、大人になってから習って始める人が大多数のように見受けられます。

上述の音楽の聞き方と基礎ができてからリードの練習を始めるというよりは、いきなりいろんなリードテクニックを先に身につけたい方が多いらしいので、基礎ができていない人は大分多い印象です(数年前の韓国のソウルと比較して)。

でもそういったリーダーのリードはソーシャルの場で、フォロワーが肩や腱などを痛めてしまう、他人を傷つけてしまう結果に陥りがちで、さらに傷つけたこともわからない、そして身体を痛めた人はやめてしまうという悪循環も続いています。負の影響は広がってほしくないので、正直ベースで記載しています。

せっかく、素晴らしい技術を持ったリーダーが、Amateurにも数多くいらっしゃるのでこのコミュニティをなくさずに広げるためにも、基礎をたたき込んでくれるインストラクターに習って身につけてほしいなと思います。音楽の聞き方から教えてくれるインストラクターがいいでしょう。

 

サルサの、特に土臭いかっこいい音楽であればあるほど、よくカウントが変わります。On2は特に、かかっている音楽の特定の楽器を聴いていないといつの間にかoff beatで踏んでしまっているということが起きます。ですが、On2を踊ってきた人は、かかっている音楽を知っていようがいまいが、このビートチェンジを聞き逃すことはないので、踊っている相手がブレブレだったら、楽器の聞き方をまだ掴んでいないビギナーということになります。どれだけテクニックばかりやっても、相手にはバレていることと、ステップの重心移動の技術なしにはリードしている相手に何のビートで踏んでいるのかがまず伝わっていません。

耳で聴きながら踊る、しかもパートナーワークで、という凄さがまた、醍醐味でしょうね。曲の途中でブレイクがくるなという時、踊っているパートナーとブレイクでShineが締まれば、物凄くかっこいいものです。

 

そういう訳で、音楽が先に来ます。音楽を無視してラテンダンスは無いでしょう。

 

元Faniaのメンバーで現在もお元気で音楽活動をされているEddie Parmieli氏、2019年も東京でコンサートを開かれていました。

オーケストラの曲は、構成もやっぱり凄いです。壮絶に感じます。様々な楽器が前に出てきて、それはまるでJam sessionのようなのに、しっかり根底にラテンビートが奏でられています。カウントが変わるタイミングをダンサー同士ではブレイクがきた!となりますが、そこでビートが変わってもやはり8ビートです。

 

世界各地でCongressが開催され、それぞれのダンスチームが自分たちの作品をパフォーマンスします。

Salsa summitではコンペティション方式で、Winnerには賞金も出ますが、プロ・アマ部門、Team部門、Duo・Solo部門と様々な部門が設置され、Same gender duoなど同性で部門化されているところが個人的にはひらけた感覚で好きです。

 

基本的に新しいBody movementやfootwork, pattern, turn&spin patternが世界のどこかで創りだされていくので、いつも常に新しく、かといって基本やクラシックスタイルが消える訳ではないので素晴らしいです。